立春朝搾りってどんなお酒?

毎年2月になると酒販店にズラッと並ぶ「立春朝搾り」。寒い冬の楽しみとして、いつも楽しみにしている方は多いのではないでしょうか?

本記事では「立春朝搾り」をより一層楽しく、美味しく飲める豆知識をお伝えします。

【「立春」とは?】

季節や気候といった視点で1年間を分類する手法として、「二十四節気(にじゅうよんせっき)」と呼ばれるものがあります。これは2000年以上前に中国で定められたものであり、旧暦では立春を一年の始まりと考える思想がありました。現在の感覚に置き換えると、お正月に近いかもしれませんね。

毎年2月3日もしくは4日が立春となりますが、2026年は2月4日です。さらに今年は、60年に一度巡ってくる「丙午(ひのえうま)」の年であり、立春はその節目となる日でもあります。

立春はその名の通り、「春の訪れ」を示す日であり季節の変わり目。そして、四季が変わる前日を「節分」と呼び、こうした時期に邪気が入ってくるという考えが昔の日本には根付いていました。節分の日に厄を払う行事として、豆まきといった儀式が根付いていったと言われています。

【立春朝搾りとは?】

春を迎える立春を祝う、おめでたいお酒が「立春朝搾り」です。朝搾りという名前の通り、このお酒は全国各地の酒蔵で立春当日の朝に搾られた生原酒。40以上の都道府県で展開されていますが、基本的には酒蔵近郊でしか購入できません。

朝搾ったお酒は「立春朝搾り参加加盟店」が直接酒蔵から持ち帰り、当日に全国の飲食店、消費者の元へと届きます。酒蔵の努力はもちろん、酒屋や流通卸といった業界全体の協力があってこそのイベント酒なのです。

筆者も酒屋に勤務していた頃、朝4時に酒蔵へ向かい、瓶詰めやラベル貼りを手伝ったことがあります。その後、飲食店やお客様に手渡した時に「今年もありがとう!」と声をかけてもらえたことは、今でも嬉しく記憶に残っています。

搾りたてということもあり、若々しくフルーティな香りとフレッシュな味わいが魅力です。

【立春朝搾りに合わせたい料理】

立春朝搾りは搾りたてのフレッシュな香味が特徴ですので、「新鮮」や「旬」をキーワードにしたペアリングはいかがでしょうか。

「大根の千枚漬け」にゆずの皮を少し削ることで、みずみずしい味わいと柑橘の爽快な香りが搾りたての日本酒とマッチします。みかんを混ぜ込んだサラダや、みかんドレッシングを使った前菜も相性が良いでしょう。また、「山菜の天ぷら」などのほろ苦さも、生原酒らしい力強い味わいとよく合いますよ。

もちろん、「ぶりしゃぶ」といった旬の魚介を使ったメインとの相性も最高ですね。

春の訪れを知らせる立春には、古来より大豆や小豆といった食材が縁起物として重宝されてきました。ここは現代風で、「いちご大福」といった甘酸っぱさのあるスイーツとのペアリングも面白いかもしれません。

1年のスタートを祝う1本として、今年の立春はぜひ地元銘柄の「立春朝搾り」を楽しんでみてください。

お酒のライター 新井 勇貴

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この記事を書いた人

滋賀県出身・京都市在住/唎酒師・焼酎唎酒師・酒匠・日本酒学講師

酒類への関心が高じ、大学卒業後は京都市内の酒販店に勤務。その後、食品メーカーでの営業職を経て、フリーライター・お酒の講師として独立。お酒を単なる「飲み物」としてだけでなく、「文化」として次世代へつないでいくことをテーマに取材・執筆・イベント活動を行っている。

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