「伝統的な酒造り」がユネスコ無形文化遺産に登録され、世界から日本酒へ熱い新鮮が向けられる今、海外でも酒造りが盛んになっています。

昨年11月、ベトナムのクラフトサケ醸造所へ行ってきました。その名は”MUA Craft Sake” 。
「紀土」で知られる和歌山県の平和酒造、べトナムを代表するクラフトブリュワリーであるEast West Brewing、新鮮な地元の食材にこだわった料理を提供するレストランMùaの3社が提携して始めた醸造所です。
”Local”にこだわった酒造りを行っており、米は日本酒造りで一般的な粘り気のあるジャポニカ米だけでなく、ベトナムの現地米であるパラパラとした食感が特徴のインディカ米も使用します。水ももちろん、現地のもの。
そして副原料にはパッションフルーツやグァバ、マンゴー、パイナップルなど南国ならではの果物が使われています。
MUA Craft Sakeには併設のレストランがあり、和食にインスピレーションを受けた創作ベトナム料理と一緒にMUAのお酒を楽しむことができます。
今回と次回の2回に分けて、現地で撮った写真を交えながらその様子をレポートします。
MUA Craft Sakeはベトナム最大の都市・ホーチミンの中心部、各国の大使館が多く置かれている富裕層が多いエリアにあり、周囲にはテラス席を備えたおしゃれなレストランが立ち並んでいます。
ダークトーンを基調とした緑が多いシックな外観で、入り口前には色鮮やかな鯉達が泳いでいます。ネオンで装飾された「MUA」「ムア酒造」「CRAFT SAKE」の看板はポップな印象です。
お店を入るとまず、棚に美しくディスプレイされたお酒が出迎えてくれます。
店内は天井が高く広々とした開放的な空間。右奥にはタップルームがあり、タップから直接お酒が注がれる様子はまるでクラフトビールの醸造所のようです。
早い時間帯だったので客はまばらでしたが、外国人観光客もちらほらといて全体的にカジュアルな雰囲気でした。
気になるドリンクメニューはこちら。
オリジナルのクラフトサケとしては、クラシック、グァバと金柑、パッションフルーツ、スパークリングマルベリー(桑の実)、にごり酒の5種類が用意されており、好きなお酒を3種類選んで飲み比べができるセットもあります。
インディカ米を使ったCT25シリーズはピュアライス、パイナップルチリ、柚子ドラゴンの3種類。そして、季節限定メニューとしてジャスミンと蜜柑、プラムの2種類があります。
お値段は120mlで95,000~150,000ベトナムドン(≒570~900円)。日本と比べるとやや高い価格設定です。
クラフトサケの他には平和酒造の「紀土」純米酒や「無量山」純米大吟醸酒がボトルで注文できるようになっており、クラフトビールやウイスキー、ハイボールなど他のアルコールの種類も豊富です。
面白かったのが、オリジナルのサケカクテル。例えばパイナップルチリのクラフトサケと柚子ピューレ、ライムの葉、ジンジャエールをミックスしたものや、清酒にカンパリとスイートベルモット(ワインにハーブやスパイスの風味を付けたもの)を加えたものなどがありました。
筆者はこの中からCT25ピュアライス、グァバと金柑、スパークリングマルベリーの3種の飲み比べとにごり酒を注文しました。
次回はそれぞれの味わいや料理との相性について紹介します。
Z世代酒匠ライター kanane_sake
