「日本酒×海」を大満喫する大人の夏時間

猛暑が続く夏の盛り、海辺のアクティビティでアクティブに過ごすのも素敵ですが、今年は少し趣向を変えてみませんか?ご提案したいのは、日本酒と共に少し贅沢に過ごす「海」の楽しみ方。

海の幸で日本酒を愉しむ至福の一杯から、潮風を感じるロマン溢れる地酒、さらには「深海」という神秘に想いを馳せるモダンな一本まで。今回は「海と日本酒」を多角的に捉えた、大人のための夏のペアリング・ストーリーをお届けします

目次

【日本酒&海の幸が好相性な理由】

ペアリングとして「間違いない」とされる日本酒と魚介類。実はそこには、感覚だけではない科学的・味覚的な裏付けがしっかりと存在します。その秘密を2つのポイントから紐解いていきます。

①旨味の相乗効果

日本酒に含まれる「グルタミン酸」と、魚介類が持つ「イノシン酸・コハク酸」。この異なる旨味成分が出会うことで「旨味の相乗効果」が生まれます。味わいは単なる足し算ではなく掛け算となり、それぞれを単体で味わうときの数倍もの豊かな旨味が口いっぱいに広がります。

②生臭さを解消する「和らぎ効果」

魚を食べる際、どうしても気になるのが特有の生臭さ。日本酒に含まれる有機酸やアミノ酸には、この揮発性の臭みを中和・マスキングし、素材本来の良さを引き立てる作用があります。
ペアリングとして「酸度の高い辛口タイプ」や「火入れされた純米酒」を選ぶと、より高いマスキング効果が期待できます。
生まれます。味わいは単なる足し算ではなく掛け算となり、それぞれを単体で味わうときの数倍もの豊かな旨味が口いっぱいに広がります。

【失敗しない!海の幸ペアリング】

日本酒と海の幸。その相性の良さは折り紙付きですが、お互いの特徴(味わい、薫り、酒質)に合わせて一歩踏み込んだペアリングを意識すると、その体験はさらに感動的なものへと進化します。

そこで「確実に失敗しない海の幸ペアリング」をご提案します。

①白身魚や貝類

お刺身やカルパッチョ、貝の焼き物などには、キリッと冷やした淡麗辛口な「生酒・本醸造酒」がマッチするでしょう

素材自体が持つ淡く繊細な旨味を、お酒の強い個性が邪魔しないための組み合わせです。冷涼でサラリとした喉越しのお酒が、魚の雑味を綺麗に洗い流し、一口ごとに口の中をリフレッシュ。貝類の持つ特有の「コハク酸」の旨味と、すっきりしたお酒のキレが絶妙なリズムを生み出します。

②赤身魚

マグロ・鰹・サーモンなどの刺身や握り寿司にはお米の旨味とコクが凝縮された「純米酒」がオススメ。

たまり醤油で感じられる麹の香りと赤身魚の濃厚な味わいを、ふくよかな旨味が包み込んでくれます。レが絶妙なリズムを生み出します。

③煮魚・焼き魚

金目鯛の煮付けやブリ大根には、少し温めた「純米酒の生酛山廃系」をぜひ。

「ぬる燗(40℃前後)」から「上燗(45℃前後)」に温めることで、お酒の酸味と旨味が開き、魚の脂が口の中でスッととろけます。これぞ「お米とおかず」の最高峰の出会いです。

【「海の近くで造られた地酒」を選ぶという旅の贅沢】

近年、酒蔵を巡る旅「サケ・ツーリズム」が国内外で注目を集めています。その土地を訪れ、その土地の空気を吸い、その土地の水を五感で感じながら飲むお酒は、やはり格別の味わいがあるものです。

もしこの夏、海沿いの街へお出かけするなら、ぜひ沿岸部にある酒蔵の日本酒を探してみてください。

古くから漁師町で愛されてきたお酒は、その土地で獲れる魚介類に合うように、自然とすっきりとした辛口や、潮風に負けない力強い味わいに醸されていることが多いものです。

地元の直売所で仕入れた新鮮なお刺身を宿の部屋で合わせる贅沢。あるいは、港町の居酒屋のカウンターでローカルなペアリングを嗜むひととき。そんな旅先での一コマに、思わず笑みがこぼれてしまうはずです。

【贅沢な夜にロマンを添える「宇宙深海酒」】

夏の夜、さらに神秘的なロマンを詰め込んだお酒を楽しみたいなら、高知県から誕生した「宇宙深海酒」はいかがでしょうか。

日本酒造りに欠かせない酵母を「宇宙空間」、さらには「深海6,200m」という超過酷な環境で培養。その生存確率はなんと驚異の3億分の1と言われています。

現在、高知県内の各蔵からそれぞれの個性を活かした「宇宙深海酒」が醸造・販売されています。特徴は、華やかな香味と、驚くほどにスッキリとしたクリアな味わい。グラスの中に広がる宇宙と深海の神秘に想いを馳せながら、ゆっくりとグラスを傾ける時間は、まさに大人の夏休みにぴったりです。

【この夏は五感で「海」を味わう体験を】

波の音をBGMに、冷えた日本酒をキリッとあおり、新鮮な海の幸を頬張る。 それは、日本の夏だからこそ味わえる、最高に贅沢なひとときです。

もちろん遠出をしなくても、お気に入りの鮮魚店や最寄りのスーパーマーケットで海の幸を買い込み、お家で「海を感じるブルーのボトルやラベルがデザインされた日本酒」を開けるだけでも、海を近くに感じられるはず。

今夏は日本酒と海の幸が織りなす美味しいマリアージュで、特別な夏の思い出を作ってみませんか?

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この記事を書いた人

高知県出身唎酒師。
地元の出版社を経て、フリーランスの日本酒フォトライターとして四国エリアを拠点に活動中。こちらでは主に地元「高知」で醸造されている「土佐酒」を、様々な観点から紐解き、日本酒ビギナーでも分かりやすい記事記事として執筆中。
インスタグラムsakelike_renで日本酒情報も発信している。

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