お盆に日本酒を添える「粋な大人の過ごし方」

夏も本番を迎え、まもなくお盆の季節がやってきます。実家に帰省して久しぶりに親族と顔を合わせたり、静かに故人を偲んだり。日本人の心に深く根付いたこの伝統的な行事に、今年はそっと「日本酒」を添えてみませんか?

今回は、お盆という特別な時間をより豊かに彩る、日本酒の粋な取り入れ方をご提案します。

目次

【ご先祖様へ感謝を込めて心を繋ぐ「送り酒」】

お盆の終わり、あの世へと戻っていくご先祖様を見送る際にお酒を供える、あるいは送り火とともに捧げるお酒を「送り酒(おくりざけ)」と呼びます。

では、送り酒とは何か。

 「あちらの世界へ戻る道中、喉が渇かないように」「お土産として持って帰ってもらうように」という、残された私たちの優しい心遣いから生まれた風習になります。

お供えする日本酒は高価な大吟醸酒が良いのではと思いますが、実はその必要はありません。

選ぶポイントとしては

•ご先祖様が生前好んで飲んでいた銘柄

•故郷の地酒

•季節を感じるすっきりとした純米酒

を軸に選ぶのが良いでしょう。

「これ、おじいちゃんやおばあちゃんが好きだったよね」そんな会話を交わしながらお供えすることで、家族の絆がまたひとつ深まります。お供えした後は、お下がりとしてみんなでありがたくいただきましょう。

【久しぶりの再会には「夏酒や限定酒」を手土産に】

お盆のもう一つの醍醐味は、親族が集まる賑やかな食事の席です。そんな団らんの場を盛り上げる手土産として、今時期しか手に入らない「夏酒」や「期間限定の生酒」を携えてみてはいかがでしょうか。

そこでタイプ別での特徴やオススメの日本酒、一緒に楽しみたい肴などをご紹介させていただきます。

①夏酒(スッキリ爽快系)

特徴:白ワインを思わせるキリッとした酸味と、流れるような軽快なのど越しが特徴です。火入れを行なっていない「生酒」や、搾りたてのフレッシュな風味を活かした銘柄が豊富。さらに、青色のボトルで爽やかなものや夏らしいイラストが描かれたラベルなど、見た目の涼やかさもポイント。

オススメの1本:高知県のアリサワ酒造が醸す「文佳人 夏純吟」がオススメ。ラベルには可愛いおばけたちが描かれており、暗所でライトを当てると光るという遊び心も。味わいはさっぱりとした爽やかさが印象的で、まるでラムネのようなフレッシュな香味感を存分に楽しめます。

オススメの肴:夏野菜の天ぷら、枝豆、白身魚の刺身など


②微発泡・スパークリング系

特徴:シュワっと心地よい炭酸感と、フルーティーな香りに柔らかな甘み、軽快な酸味が綺麗に調和。日本酒初心者や女性でも飲みやすい、軽やかな銘柄が豊富に揃っています。

オススメの1本:宮城県の株式会社佐浦が醸す「浦霞 No.12 スパークリング シルバーラベル」がオススメ。柔らかな果実香、程よい甘みと酸味が調和し、瓶内二次発酵による細やかな泡立ちと爽快な質感が特徴です。アルコール度数12%と低めで飲みやすさも抜群。

オススメの肴:唐揚げ、塩味の焼き鳥、握り寿司、チーズケーキなど


②ロックや炭酸割りで楽しめる原酒系

特徴:米本来の濃厚な旨味と深いコクが楽しめる、アルコール度数17度前後の力強い一杯。味わいがしっかりしているため、氷を入れたロックや炭酸割りにしても味崩れせず、その魅力を存分に堪能できます。

オススメの1本:京都府の木下酒造より「玉川 Ice Breaker」を推薦。こちらは暑い夏に日本酒をロックで楽しめる夏酒として評判高い一本です。氷が溶けても原酒らしい芯のある旨味やジューシーな甘みが崩れず、変化していく豊かな味わいを堪能できます。さらに、ついラベル買いしたくなる、ペンギン親子の可愛いラベルもアピールポイント。

オススメの肴:鰻の蒲焼き、カレー、焼肉など濃い味付けの料理

【お酒を囲んで思い出を語らう時間を】

お盆に用意する日本酒は、単なる飲み物ではありません。ご先祖様への敬意であり、集まった家族への「いつもありがとう」の気持ちを伝えるコミュニケーションツールです。

今年の夏は、特別な一本を携えて。 懐かしい思い出話に花を咲かせながら、大切な人たちとかけがえのない時間を過ごしてくださいね。

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この記事を書いた人

高知県出身唎酒師。
地元の出版社を経て、フリーランスの日本酒フォトライターとして四国エリアを拠点に活動中。こちらでは主に地元「高知」で醸造されている「土佐酒」を、様々な観点から紐解き、日本酒ビギナーでも分かりやすい記事記事として執筆中。
インスタグラムsakelike_renで日本酒情報も発信している。

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